2026/10/16 19:06

Apple新CEO、iPhone Duoで妥協しなかった表面素材 TIMEに開発経緯を語る

AppleのJohn Ternus CEOが、iPhone Duoの開発で折りたたみ画面の表面素材に妥協しなかった経緯をTIMEの取材で語りました。2011年の折りたたみ機器の特許から製品化まで約15年。10月16日の国内予約開始を前に、Appleの新しい経営陣が何を待ち、何を自社で作ると考えているかが見えてきます。

Apple Parkで歩きながら話すJohn Ternus氏(左)とTim Cook氏。Appleの公式写真
画像: Apple

「これで十分」を見送った画面

Ternus氏は2011年、ほかのエンジニア5人と折りたたみ電子機器の特許を出願していました。柔軟なOLEDが実用化に向かうと見ていた一方、初期の他社製折りたたみ端末には、耐久性や目立つ折り目などの課題を感じていたとTIMEに話しています。

製品デザイン担当副社長のRichard Dinh氏によると、開発途中で競合製品に近い表面素材を採用する案もありました。しかしTernus氏は、納得できるものになるまで進めるよう促しました。チームは部品メーカーをつなぎ、独自の樹脂表面とナノテクスチャ仕上げに到達したといいます。TIMEは、その下に100個を超える精密部品を使ったヒンジがあると伝えています。

Appleが公表済みの画面構造や、担当者が別の取材で説明したヒンジ内の放熱管とは違い、今回新しいのは素材を選ぶ過程での判断です。折り目の見え方や耐久性が実際の使用でどう評価されるかは、発売後の検証を待つ必要があります。

AIでも、すべてを内製しない

TIMEは、Googleの技術を基にしたSiri AIについても尋ねています。Ternus氏は、製品のあらゆる要素を自社で作ることが目標ではなく、Appleが差別化できる部分を作るという考えを示しました。画面やメモリーなど、ほかの部品でも外部企業に頼っていると説明しています。

同氏は、高度なAIが普及しても、人は話したり、家族の写真を見たり、撮影したりする物理的な端末を求めるとみています。これは将来の市場についてのTernus氏の見方であり、Appleが新しいAI端末やDuo専用のAI機能を発表したという意味ではありません。Duoの画面を作り込む姿勢と、AIの基盤を外から取り入れる選択は、端末側の体験をAppleの強みにするという点でつながります。